2013年5月18日土曜日

愛を新鮮な状態に保つにはどうしたらいいのか

 フロー体験 喜びの現象学/ M. チクセントミハイ


この本の中での恋愛についての記述が本当にそうだなー、と思ったのでメモ。

 昔、某人材紹介会社の社長さんが、アメリカ人(男性)と日本人(女性)のカップルについてよくあるケース、として次のようなケースをあげていた。


例えば男性側が弁護士の卵としてがんばっている。専業主婦の奥さんは彼を支えるために家事と子育てに勤しむ。数年たつと夫側は弁護士としてキャリアを詰み、年収もあがる。奥さんは基本的には家にいるので、社会的に成長することはあまりない。そしてそのうち、夫の方に恋人ができ、離婚することになる。


このことが起きる理由の一つとしてチクセント・ミハイの次のように説明が想起される。

人間は他の大多数の哺乳類と同じく、本来単婚制ではないというのは、おそらく正しいのだろう。互いに相手の中に新しい挑戦目標を発見するという努力なしに、また関係を豊かにする適切な能力を身につけることなしに、互いの退屈の肥大を防ぐことは不可能である(P130)
一緒に旅行をする、同じ本を読む、子供を育てる、計画を作り実現する、内省を手伝ってもらって共有する、など 人間としての成長を共にできるような関係を作らないと、お互いに対して飽きずに一緒にいることは実際難しい。相手に対して魅力を感じるための脳から分泌されるホルモンは2年半しか分泌されない、というのが大学時代の恩師の口癖だった。確かに生物としての人間は生殖のために、同じ個体とずっと一緒にいるよりは、定期的に相手を変えて遺伝子の多様性を担保したほうがより強い繁殖力を持つだろう。

しかしだからこそ、一緒に成長できるような関係を作ることができる相手に出会ったなら、その人は自分にとって年収や容姿以上の価値があることを知った方がいい。

二人の関係はより複雑なものにならなければならない。より複雑なものになるためには、二人は自分の中に、またお互いの中に新しい可能性を見つけ出されなければならない。それらを見つけ出すためにはー相手の心の中にどのような思考が、感情が、夢が住んでいるかを知るため、互いに注意を注ぎあわねばらない。(P130)

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