2014年4月7日月曜日

ネット系のビジネスの勝ち方として前提になっている3つのこと

twitter の創業者の一人であるビズ ストーンのインタビューの中で下記のフレーズがとても面白かったのでメモ。
ストーン氏は「保守的なビジネスマンには無謀に聞こえるだろうが、自分たちのサービスには価値があることを大勢の人に示す前にビジネスモデルを構築するのは本末転倒だ」としたうえで、「こういうものを始めるときには信じ切ることだ」と話す。ストーン氏は、まず大規模なユーザーの基盤を作り、お金の心配は後回しにすればいいと提言する。とはいえ、この哲学が最も良くあてはまるのはニューメディア(先端技術を用いた情報媒体)企業の場合であることは認めている。
これはものすごくネットっぽい発言だ。他の業種でこれをやると大変な目に合う。では、これが成り立つにはどういう要素が必要なのか考えてみた。



1.独占的レントを取ることが比較的容易であること
この記事飲食業などの従来型の産業とハイテク及びネット産業の本質的な違いは何か」で書いたような「独占的レント」を取りに行くこと、取れることを前提とした発言。この人は勝者側だけど、独占的レントをとれると思ってチャレンジして負けた敗者のほうが圧倒的に多い。

2.マネタイズ手法が多様に比較的簡易に存在すること
さらに言うと下記のようなマネタイズ手法のコモディティ化により可能になるという前提を持つ。
―「マネタイズはどうやるの?」と尋ねるのはもう止めて
http://www.seojapan.com/blog/do-not-ask-monetization
(マネタイズ手法はコモディティ化されてるから、そんなことより「この製品は、1億人のアクティブユーザーを引き込み、維持することができるのか?」の方が大事でしょ、という指摘)


3.初期投資が比較的低いこと

また、ネット系の企業はとりあえずサービス始めてみました、と言ってもせいぜい人件費くらいしかかからないけれど、極論でいうと装置産業のような産業でとりあえず、やってみました、というチャレンジの仕方をするのはアホすぎる。だからできない。

だから、ストーンが発言の中で「保守的なビジネスマン」とか言ってるのは、ちょっと的外れな気がする。保守的かどうかじゃなくて産業の性質によるだろう、と。仮にウェブビジネスのビジネスマンだけをさして言ってるんだとしてもそれは保守的かどうかではないと思うなあ。

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